作成日: 2020/11/03 最終更新日: 2020/11/04
富士の山ビエンナーレ2020
富士〜富士川〜蒲原〜富士宮エリアで開催される現代アート芸術祭
概要
普段は特定の場所に関する紹介を行っていますが、今回はイベントの紹介となります。
するがのくに芸術祭 富士の山ビエンナーレ2020といった芸術イベントを紹介します。
※これからイベントに行こうと思う方は、本記事は展示の写真等が含まれますので、参加後に見る事をオススメします。
ビエンナーレって?
ビエンナーレという言葉を初めて聞く方も多いかと思います。
どういった意味なのでしょうか?
ビエンナーレ(biennale)は、2年に1回開かれる美術展覧会のことである。「ビエンナーレ」の原意はイタリア語で「2年に一度」「2年周期」である。英語でバイエニアル(biennial)と呼ばれる展覧会もある。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%93%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%83%AC
2年おきに開催される美術展覧会の事を言うわけですね。
ちなみに3年おきに開催されるイベントは「トリエンナーレ」といいます。
こういったトリエンナーレやビエンナーレといった芸術祭は日本全国で多く開催されています。
横浜トリエンナーレ、新潟県の大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ、あいちトリエンナーレなどが有名でしょうか。
静岡県ですと、掛川の茶エンナーレが有名です。(今年開催予定でしたが、コロナ影響で2021年に延期となりました。)
美術館の企画展と何が違うの?
芸術祭というと美術館で見る絵画や彫刻を見る事をイメージしがちですが、こういったイベントの多くは街中や野外といった、普段芸術作品が無い場所で現代アートを見ることができます。(美術館内で開催されるものもあります。)
下記は2017年のかけがわ茶エンナーレの作品になります。
こういった現代アートは、普段芸術作品を楽しまない人でも楽しめるポップさがあります。
(事実私も普段は美術館にはめったに行きません。)
また、作品は1箇所ではなく様々なエリアにまたがって展示されるため、マップを見ながら展示を探す宝探し的なワクワク感を味わえる点も楽しさの1つです。
このように芸術祭は、普段美術に触れる機会がない人でも楽しむことができる懐の深さがウリです。
富士の山ビエンナーレって?
「富士の山ビエンナーレ」は2014年より2年毎に、富士市、静岡市、富士宮市の3市を跨ぎ開催している芸術祭です。
地域内外から新進気鋭のアーティストを招聘し市民が参加することで知的人的交流を促進し、開催地域に於いて創造的な産業を担う次世代の人材を育成します。会場は日本三大急流としても知られる地形の変化がみられる富士川両沿岸の富士市、旧東海道の歴史と文化が残る桜えびやしらす等の食材の宝庫でもある駿河湾に面した静岡市蒲原地区、富士山の玄関口でもある富士宮市と自然環境に大変優れたエリアです。
しかしながら高齢化や地場産業の衰退、市町村合併による地域のアイデンティティの消滅など多くの問題を抱えています。そこで平成大合併で分断された行政区を一つのキーワードで繋ごうと富士市、静岡市、富士宮市3市の有志が力を合わせ、現代アートを通じて地域の魅力を発揮出来るような芸術祭を作ろうという思いから活動を行ってまいりました。
https://fujinoyama-biennale.com/about-us/
富士市、静岡市、富士宮市の3市が協力して2年おきに開催している芸術祭というわけですね。
2020年度は富士本町エリア、富士川エリア、蒲原エリア、富士宮エリアの4エリアにまたがって展示が行われます。
基本的に各エリアとも駅から歩けない距離ではないですが、東海道線だったり身延線だったりと乗り換えが大変なので車でのアクセスがオススメです。(街中など、一部有料駐車場が必要なエリアもあります。)
私は2018年の芸術祭から参加していますが、この芸術祭の特徴としては、
- 無料で参加可能な点
- 1日で全て回れる手軽さ
が挙げられると思います。
富士本町エリア
富士駅の北側のエリアです。
4階立てのイケダビルでは、各階ごとに展示を見ることができます。
各階ともに既に使用されていない、朽ちたビル内で展示される作品はどこか哀愁や不穏さを感じます。
4Fに展示された給水塔で作られたプラネタリウムや天体を模したからくりなどが印象的でした。
富士川エリア
富士川エリアは、スポット数としては一番多くて、分散しているので移動してスポットを探す楽しさがあります。
自然や家屋を丸々利用したスケールの大きい展示が多く、個人的に一番楽しめたエリアでした。
蒲原エリア
歴史のある家屋が多く残る蒲原エリアは、家屋内に多くの展示を行う形となっています。
蔵や和室を大胆に使った展示が多く見られました。
薄暗い蔵で、置いてある文章を読みながら想像を膨らます展示などシュールなものもあったりました。
富士宮エリア
浅間神社の側に固まっていて、観光客が多いので全エリアで一番にぎやかな場所ですね。
神社前の駐車場は満車になる事が多いので、駐車には苦労するかもしれません。
ゲストハウスの裏口から進んだ先には、浅間神社の湧玉池が見える部屋に繋がっていてトイレットペーパーだらけの部屋は、個人的に一番凄いと感じた展示でした。
まとめ
富士市、静岡市、富士宮市の3市にまたがる芸術祭、富士の山ビエンナーレ2020を紹介しました。
無料で、1日で回れる規模なのでこれまでこういったイベントに参加したことのない人でも気軽に楽しめるイベントです。
これで興味を持った方は、より規模の大きい来年開催予定のかけがわ茶エンナーレなどの他のイベントにも参加してみるのも良いと思います。
コロナ下で様々なイベントが中止となる中、感染症対策をしっかりとった上で開催した主催者に感謝しかありません。
次回の2022年も無事開催されることを願いたいです。
情報
タイトル | 内容 |
---|---|
イベント名 | するがのくに芸術祭 富士の山ビエンナーレ |
開催期間 | 10/24・25・31 11/1・3・7・8・14・15・21・22・23 |
HP | https://fujinoyama-biennale.com |